音楽NFTの未来とは?「TIMMビジネスセミナー」登壇レポート

Posted by .mura 編集部
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【登壇者】
アーティスト RIS-707さん(写真中央)
Studio ENTRE株式会社 代表取締役 山口哲一氏(写真左)
ドットミューラ株式会社 代表取締役 伴幸祐(写真右)
 
 
 
 10月27日(金)、日本音楽の海外進出を主目的に国内外の音楽業界関係者が一堂に会する国際マーケットイベント「第20回東京国際ミュージック・マーケット」(20th TIMM)のビジネスセミナーに、弊社代表取締役伴が登壇しました。

 このイベントでは「音楽ビジネスとテクノロジーの現在地(NFTとAIと、、、)」というテーマで、音楽NFTの現在と未来について語りました。
 
 本ブログ記事では、イベントで議論した内容をご紹介いたします。
 
 
 

目次クリックするとそのページに飛べます。)

 
 
 

1. 音楽業界とNFT

音楽NFTについての詳しい説明は、以下の記事を参照してください。

音楽NFTとは?デジタル時代の音楽収益革命

 

NFT市場の動向

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(参照:https://www.statista.com/outlook/dmo/fintech/digital-assets/nft/japan)
 
 NFT市場は年々成長し続けており、2023年から2027年までの5年間で18.5%の年平均成長率が見込まれています。
 
 そのような背景の中、ストリーミングサービスが音楽生態系の幹となり、次の収益源としてNFTの活用がポイントになってきています。音楽業界としてもNFTに積極的に投資し、デジタルを活用した新商材の確立を図るべきだと考えられます。
 
 例えば、アメリカではSound.xyzが直近3ヶ月で53,000個/月の限定版NFTを販売し、1,600万円/月のNFT売上を記録しています(ブロックチェーン上の取引データから.muraが独自に試算)。
 
 

音楽NFTの種類

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音楽NFTの種類は大きく3つに分けられ、「限定グッズ」「投資」「配信」の3種類あります。
 
限定グッズ 楽曲販売に合わせて数量限定・期間限定版のNFTを販売しています。
投資 ストリーミング配信の収益分配権をつけたNFTを販売しています。
配信 収益分配をCryptoやステーブルコインで行う音楽配信アプリがリリースされています。

.muraでは現在、限定グッズに分類される、世界に1つだけのプレミアNFTと、数量限定の限定版NFTを販売しています。

 
.muraで販売している音楽NFTについての詳しい説明は、以下の記事を参照してください。
 
プレミアNFTと 数量限定版NFT、 ハイレゾ音源とは?
 
 
 

新しい応援の形・収益源としての音楽NFT

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 アーティストのファンの中には「アーティストの作品を購入することで直接応援したい」という気持ちをもった人たちが少なくありません。
 楽曲が発表されるときにだけ作られる限定版の音楽NFTを買うことで、アーティストの活動を直接、応援することが出来ます。
 
 .muraが利用者に実施したアンケートによると、購入理由として、アーティストを金銭的に支援できるから」や、「アーティストのファンである証拠を保有できるから」などの声が挙げられました。
 
 また、アーティストから見れば、ストリーミングサービスの場合はそれだけで高い収益を上げることは難しい反面、音楽NFTの場合は、高い価格でも買いたいと思う人が多いため、ストリーミングと比較すると、早期に高い収益を得ることができます。
 
 音楽NFTだと記念品や限定品として購入出来ることから、価値が感じられやすくその分、高い金額で買ってくれる人が多いのだと考えています。
 
 

2. 実際に.muraで音楽NFTを販売したアーティストの声

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.muraにてNFTリリースをしたアーティストRIS-707さんに、NFTリリースを決定した理由、挑戦と成果、今後音楽NFTに期待することをお話ししていただきました。
 

NFTリリースを決定した理由

RIS-707さんがNFTリリースを決定した理由は、以下の3つです。
 
①新しい収益方法の模索
②新しいファンとの繋がりの構築
③新しい市場の開拓

「音源での販売だと楽曲の価格が固定で低価格なのに対し、

NFTは自ら楽曲の価値を設定でき、単価の高い販売が可能である点に魅力を感じました。
具体的には、音楽NFTの価値を明確にするために、"先行視聴"と"期間限定"、"数量限定"、そしてライターによる"作品説明"というコンセプトに共感しました。」
(RIS-707さん)
 
 他にも音楽NFTリリースを選んだ理由として、リスクの少なさ、メディア露出の期待、新しい市場層へのリーチが挙げられました。
  

挑戦と成果

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 NFTの制作から販売までのステップは、数量、価格、仕様の決定、デザイン、告知が行われ、既存のファンへのNFTの説明や価値の伝達が重要だったようです。
 価格設定について、アートワークのクオリティと希少性に応じてプレミア版の価格を上げる戦略を取りました。
 
 
 「初回のNFTリリースでは、既存のファンによる協力とメディア露出が成功し、
新たなファンを獲得することに成功しました。
 しかし、2回目のNFTリリースでは価格に見合った価値を提供することができず、
購入数が伸びませんでした。
そのため、追加の特典の導入を通じて、満足度と購入意欲を高めることを試みました。」
(RIS-707さん)
 
 
この経験から見えてきた課題として、以下の3つ挙げられます。
 

①音楽ファンのNFTの楽しみ方、コレクション欲が浸透していない
②購入後の満足度を上げるための施策が必要(コミュニティ形成など)
③新規の層(NFTファン、アートファン)に届いていない

 実際に、.mura利用者を対象に実施したアンケートの中でも、「NFTコンテンツそのものに価値を見出しづらい」や「実生活に馴染みがない」との声が寄せられていました。

 私たち.muraは、アーティストの作品を「購入後も継続して楽しめるものにすること」「音楽NFTならではの、新たな楽しみ方を提供すること」などを中心に、よりよい体験を提供出来るように、取り組みを続けていきます。

 

アーティストとして音楽NFTに期待すること

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RIS-707さんは音楽NFTに期待することとして、以下の3つを挙げていました。
 
①メジャーなアーティストだけでなく、インディペンデントなアーティストが収益を得られるようになる
②アートの質や種類が増え、音楽NFTのコレクター層を拡大させる
③コミュニティ形成やアプリ開発、特典の提供を通じてファンの満足度を高める

「私自身の人気が今後高まり、
他のNFT同様に二次流通で音楽NFTの価値が上がる前例を示したいですね。」
(RIS-707さん)

 
 

3. 今後の.mura

上記で述べた実際のアーティストの生の声とユーザーの声を参考に、.muraでは以下のテーマに取り組んでいきます。
 
①どんな人達が応援しているかが分かる、ソーシャル機能
②ライブ会場限定のアイテムを、アプリから購入できる機能
③バイラル・バズを作り出しやすくする、コンテンツ作成 & SNSシェア機能
.muraは、アーティストの作品を購入して応援することそのものが楽しくなるようなアプリに、どんどん進化していきます。
 
 
 
本ブログでは今後もアップデート情報や音楽NFTの最新情報を随時公開していきます!

音楽で繋がるアーティストとの絆。あなたも作品購入を通じて、アーティストの活動を応援した証を歴史の1ページとして、世界に残しませんか。

 

 

音楽NFTマーケットプレイス ドットミューラ編集部

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